106・107時限目 毛筆:古典臨書「九成宮醴泉銘」(記事版)

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106・107時限目 毛筆:古典臨書「九成宮醴泉銘」(記事版)

師範のつぶやき

2021/05/17 106・107時限目 毛筆:古典臨書「九成宮醴泉銘」(記事版)

本日も、こうして御来訪下さり、誠に有難う御座います(*^▽^*)

今回から、毛筆編は古典臨書について御説明申上げます(*^^*)

で、今回は、古典「九成宮醴泉銘(きゅうせいきゅうれいせんめい)」の臨書の書き方や字形の特長についてお話していきます。

 

今回の記事や元ネタ動画を御覧になる事で、古典「九成宮醴泉銘」の特長がつかめ、更にその臨書作品を美しく書けたり、その臨書で得た技術を応用できたりるようになりますよ!!(*^-^*)

但し、当教室では、古典臨書について学ばれるのは高校生や成人の生徒さんで、小中学生の生徒さん達は古典臨書については学びません。その為、古典について予習をしたい中学生の生徒さんや、既に古典臨書について学ばれているものの、理解がし難い高校生以上の生徒さん向けのお話となります。ですので、小学生の生徒さんや未就学児(保育園児・幼稚園児)達は、別な記事を御覧になる事をお勧め致します<m(__)m>

 

てな訳で、早速本題に入っていきましょう。

そもそも、「「九成宮醴泉銘」とは何ぞや?」というお話から、入っていこうと思います(#^^#)

元来、貞観6(西暦632)年、中国は唐の時代に、当時の皇帝だった太宗が、忠臣だった魏徴(ぎちょう)という人物に命じ、文章を書かせました。

その文章を、当時の能筆家であった欧陽詢(おうようじゅん)が書き、その文章を石碑に刻んだものです。

その字形が極めて整っており、線や画も鋭い感じです、それでいて完成度も非常に高いので、書について学ぶ者は「九成宮醴泉銘」について学ぶように、とも言われるようになりました。

 

では早速、その九成宮醴泉銘」の字形の特長について、入っていきましょう。下の画像を御覧下さい。

 

screenshot_20210507_171606

 

先ず、右の「大成」から御説明申上げますと、先ず眼を引くのは、「大」の2画目や「成」の4画目の頭が、かなり出ているところではないでしょうか?

そして、「成」の4画目の最後のはねが、かなり下まで沈んでいるところも、特徴的と言えます。

 

一方、「泉石」の方に着目してみると、「白」や「口」の一番上の横画は縦画の左側とは接していませんが、下の方はしっかりと接しています。

それと、「白」や「口」のおれる画は、下に行けば行く程すぼんでいる印象を受けます。

後、「大」や「水」の右ばらいも、水平にはらっている感じがしませんか?

そして、横画も、全体的に、右に行けば行く程、徐々に太くなっている感じです(でも、本当に少しずつですが)

それでは、今度は部首に着目して、御説明申上げようと思います。下の画像を御覧下さい<m(__)m>

 

screenshot_20210507_171656

 

今度は、上の「清若鏡」という作品に着目してみましょう。

先ず眼を見張るのは、「さんずい」の2画目のはらいが、非常に長く下に下がっているところではないでしょうか?

これも、「九成宮醴泉銘」ならではの字形です。

また、「鏡」の「かねへん」は、右側と比べると、やや小さめです。

因みに、「若」の字は、これは「書写体」です。この字形も「九成宮醴泉銘」のみならず、他の古典でも登場しますので、ここで覚えてしまいましょう( ̄ー ̄)

余談ですが、「若」の「くさかんむり」の横画は、上述の右へ行けば行く程太くなる感じですが、「右」部分の横画は真ん中へ行けば行く程細くなり、また右側に行けば行く程太くなる感じの横画です。

 

最後に、この画像を御覧下さい<m(__)m>

 

screenshot_20210507_171718

 

今度は半紙を横長に配置し、「水遠山長」という作品を書きました。

で、「水」という字ですが、先述の「泉」下部の「水」と比べて、如何でしょうか?

 

screenshot_20210507_171553

 

「水」の2画目の右上にはらう画と、3画目の左ばらいの長短関係が、逆転している印象を受けませんか?

後、「遠」も、これも「書写体」です。この字形も、古典臨書に於いては頻繁に出現しますので、ここで覚えてお帰り下さい( ..)φ

しかも、「しんにょう」は、そこまで長くははらいません。そして、その「しんにょう」の上部分も、縦長になっているので、字の配置には気を配りましょう(^-^;

それから、「山」の2画目のおれる画は、縦画をおろした後、結構急目に右肩上がりの横画を伸ばしています。

因みに、2画目と3画目の縦画は、等しい長さです(笑)

「長」の右ばらいも、2画前の縦画よりも下に沈んではいけません。そして、1画前の左ばらいから、右ばらいを伸ばしていきましょう。

勿論、3画目と4画目の横画は等しい長さ、そして等間隔に書いていきます。

 

余談ですが、名前は「○○臨」と書きます。

これは、今回の場合、「九成宮醴泉銘」という古典作品を臨書しているので、「臨」と書きましょう。

 

さて、今回は字数の都合上、2本の(前後編に)分かれた動画を1本の記事化してみました。

但し、今回あげた書き方はあくまでも「ほんの一例」ですので、妄信せず、時と場合によって使い分ける事が重要です( `ー´)ノ

その為にも、臨書(古典作品を模写して学ぶ事)や運筆練習に精力的に励まれる事が第一です。

それはさておきまして、今回の記事の元ネタ動画は、コチラから御覧下さいませ。↓↓

 

 

 

但し、概要欄でも御話ししている通り、過去に演劇をやっていたとは思えない程、師範の解説がかみっかみで非常に恐縮です(一一”)

 

それでも、元ネタ動画の方も、皆様のお役に立てましたら、高評価・チャンネル登録・コメントなども頂ければ、師範は非常に嬉しく思います(T_T)

 

 

そして、今回も最後まで御覧頂きまして、誠に有難う御座いました<m(__)m>

 

 

 

 

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