108・109時限目 毛筆:古典臨書「孔子廟堂碑」(記事版)

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108・109時限目 毛筆:古典臨書「孔子廟堂碑」(記事版)

師範のつぶやき

2021/05/18 108・109時限目 毛筆:古典臨書「孔子廟堂碑」(記事版)

本日も、こうして御来訪下さり、誠に有難う御座います(*^▽^*)

今回から、毛筆編は古典臨書について御説明申上げます(*^^*)

で、今回は、古典「孔子廟堂碑(こうしびょうどうのひ)」の臨書の書き方や字形の特長についてお話していきます。

 

今回の記事や元ネタ動画を御覧になる事で、古典「孔子廟堂碑」の特長がつかめ、更にその臨書作品を美しく書けたり、その臨書で得た技術を応用できたりるようになりますよ!!(*^-^*)

但し、当教室では、古典臨書について学ばれるのは高校生や成人の生徒さんで、小中学生の生徒さん達は古典臨書については学びません。その為、古典について予習をしたい中学生の生徒さんや、既に古典臨書について学ばれているものの、理解がし難い高校生以上の生徒さん向けのお話となります。ですので、小学生の生徒さんや未就学児(保育園児・幼稚園児)達は、別な記事を御覧になる事をお勧め致します<m(__)m>

 

てな訳で、早速本題に入っていきましょう。

そもそも、「「孔子廟堂碑」とは何ぞや?」というお話から、入っていこうと思います(#^^#)

元来、中国は唐の時代(1350年程前)に、当時の皇帝だった太宗が、孔子廟の再建の際、教育や学問を広く一般に広める為に、能書家の虞世南(ぐせいなん)に命じ、書かせたものです。

字形としては向勢で構え、右払いの長さと相まって長く伸びやかで、穏やかであたたかい印象を受けます。

 

では早速、その「孔子廟堂碑」の字形の特長について、入っていきましょう。下の画像を御覧下さい。

 

screenshot_20210507_171754

 

先ずは、「書道」という作品から御解説申し上げます。

「書」の1画目のまがる画や、「道」の「首」部分を御覧になればおわかりかと思いますが、縦画が向勢(外側にそっていて、ふっくらとした印象を与える)です。

また、「しんにょう」の最後の右ばらいの長さも、特長的な点です。

後、「道」の点画も御覧になればおわかりかと思いますが、点画も丸く打ち、やはりふっくらとした、優しい印象を与えます。

続きまして、下の画像も御覧になって下さい<m(__)m>

 

screenshot_20210507_171824

 

上の画像の「南風」の「南」は、左側の縦画を点画のように書く事で、顔を左側に向けているような印象を受けます。

そして、やはり縦画は向勢です( *´艸`)

後、余談ですが、「¥」の最後の縦画が、右側のはねる部分よりも下に沈んでいます(笑)

一方、「風」は「かぜがまえ」の字形上どうしても背勢(向勢の逆で、縦画が内側にそっていて、厳しい印象を与える字形)になりますが、それでも最初のはらいは、殆ど垂直に下りてきます。

で、2画目のそる画は、1/3程度のところでおれるように一旦止まり、また1/3くらい垂直におりたらまた一旦止まり、最後に右下におりてきてはねます。

そして、「口」部分は、勿論向勢です(笑)

 

最後に、もう1画像御覧下さい<m(__)m>

 

screenshot_20210507_171931

 

この「人生幾山河」という作品も、「人」の右払いが「しんにょう」のように長かったり、「山」や「河」の縦画が向勢だったりと、THE・「孔子廟堂碑」のような作品ですよね(笑)

因みに、「」の字形は「書写体」です。念の為。

そして、「生」の横画は、どれも等しい長さです。

では、何故こんな作品を元ネタ動画から引っ張り出して来たか?という理由についてお話致しますと、それも下の画像を御覧になればわかるかと思います( ̄ー ̄)

 

screenshot_20210507_171950

 

これは、前回の「毛筆:古典臨書「九成宮醴泉銘」」回で使用しました、「水遠山長」という作品を引っ張り出し、「九成宮醴泉銘」と「孔子廟堂碑」の違いを見比べてみたものです。

どうでしょうか?「九成宮醴泉銘」は字形が格調高く厳しい印象を与えるのに対し、「孔子廟堂碑」の方は縦画が向勢で、柔らかくふっくらした印象を与えます。

同じ楷書の古典でも、筆者が違うとここまで違うものですね(笑)

余談ですが、今回頻繁に登場した用語「向勢」「背」につきましては、今後動画、ないし記事でも扱って参りますφ(..)

 

さて、今回も字数の都合上、2本の(前後編に)分かれた動画を1本の記事化してみました。

但し、今回あげた書き方はあくまでも「ほんの一例」ですので、妄信せず、時と場合によって使い分ける事が重要です( `ー´)ノ

その為にも、臨書(古典作品を模写して学ぶ事)や運筆練習に精力的に励まれる事が第一です。

それはさておきまして、今回の記事の元ネタ動画は、コチラから御覧下さいませ。↓↓

 

 

 

 

 

但し、概要欄でも御話ししている通り、過去に演劇をやっていたとは思えない程、師範の解説がかみっかみで非常に恐縮です(一一”)

 

それでも、元ネタ動画の方も、皆様のお役に立てましたら、高評価・チャンネル登録・コメントなども頂ければ、師範は非常に嬉しく思います(T_T)

 

 

そして、今回も最後まで御覧頂きまして、誠に有難う御座いました<m(__)m>

 

 

 

 

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