119・120時限目 毛筆:古典臨書「集王聖教序」(行書)(記事版)

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119・120時限目 毛筆:古典臨書「集王聖教序」(行書)(記事版)

師範のつぶやき

2021/05/27 119・120時限目 毛筆:古典臨書「集王聖教序」(行書)(記事版)

本日も、こうして御来訪下さり、誠に有難う御座います(*^▽^*)

今回から、毛筆回では、行書の古典臨書について取り挙げていこうと思います。

で、今回は「集王聖教序」についてお話致します。

 

 

今回の記事や元ネタ動画を御覧になる事で、古典「集王聖教序」の特長がつかめ、更にその臨書作品を美しく書けたり、その臨書で得た技術を応用できたりするようになりますよ!!(*^-^*)

但し、当教室では、古典臨書について学ばれるのは高校生や成人の生徒さんで、小中学生の生徒さん達は古典臨書については学びません。その為、古典について予習をしたい中学生の生徒さんや、既に古典臨書について学ばれているものの、理解がし難い高校生以上の生徒さん向けのお話となります。ですので、小学生の生徒さんや未就学児(保育園児・幼稚園児)達は、別な記事を御覧になる事をお勧め致します<m(__)m>

 

てな訳で、早速本題に入っていきましょう。

そもそも、「「集王聖教序」とは何ぞや?」というお話から、入っていこうと思います(#^^#)

「集王聖教序」は「集字聖教序」とも呼ばれています。

西暦672年、懐仁(えにん)という僧侶が、王羲之(おうぎし)の書き遺した作品や筆跡から字を集め、まとめたものです。

「聖教序」とは、正式には「大唐聖教序」とも言われていて、あの「西遊記(「最遊記」ではありませんよ)」に登場する玄奘(三蔵)法師が訳した仏典に、唐の皇帝である太宗(たいそう)が与えた序文などを碑にしたものです。

 

では早速、その「集王聖教序」の字形の特長について、入っていきましょう。下の画像を御覧下さい。

 

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先ず、上の作品「水月」から、御解説申し上げます。

「水」の縦画と「月」の中心はずれており、一致していません。

「水」の縦画を、半紙の中心からやや左にずらし、右のはらいの画との余白を広く取りましょう。

尚、このはらいの画の字形は、下の画像の「華」にも含まれています。ここで覚えてしまいましょう(#^^#)

その際、細太の変化や画と画の連続のさせ方などに対し、細心の注意を払う事が重要です。

 

screenshot_20210519_063408

 

後、「月」の左右の縦画のそり方や太さの違い、内部の横画の連続の仕方などなど、画数こそ少ないものの、注意すべきところは多いです。

 

続きまして、作品「清華」についてです。

先ず、「清」のつくり部分(右側)の「青」が、「さんずい」よりも大きく書かれています。

また、「青」の縦画が3本の横画を貫通し、「月」の縦画とも一体化しています。その為、書き順自体も変わっている事に御注意下さい( `ー´)ノ

後、「清」の中心が右に傾き、「華」の縦画は左に傾いています。

その2字の中心の傾きによって、作品的にバランスが取れています。

余談ですが、「華」の縦画は、真ん中にいくに従って太くなっている「中ぶくれ」の画になっています(笑)

ところで、今回は「集王聖教序」という古典を模写している訳ですから、名前は「○○臨」と書きます。

 

次に、また別な画像を御覧下さい<m(__)m>

 

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先ず、字形を学ぶ場合は、書かれている画の太さや筆跡、長さなどだけではなく、それらの画によって発生する余白の形や広さなどについて模写する必要があります。

その事に関しましては、作品「萬物生成」の各々の字、殊に「物」を御覧になれば明確かと思います(*^^*)

また、細い画でも強さと変化を持たせる為には、穂先をねじれさせたり、回転を付けたり、筆圧の変化などにも注意しながら感覚を身につけていきましょうφ(..)

 

最後に、「松間照月」の作品についてです(でも、「月」がかすれかすれで恐縮です)

先ず、「松」は行書体になると、この画像のような字形になる場合があります。

「杉」ではありません。混同しないように( `ー´)ノ

また、「もんがまえ」や「れっか・れんが」も、行書体になると、このような字形になる場合もあります。

この字形も、ここで学んでお帰り下さい。

尚、今回の「もんがまえ」や「成」の1画目の左ばらいと2画目の横画のように、縦画と横画が離れている場合も、この「集王聖教序」に限らず、様々な古典や自運作品で登場します。

 

さて、今回も字数の都合上、2本の(前後編に)分かれた動画を1本の記事化してみました。

但し、今回あげた書き方はあくまでも「ほんの一例」ですので、妄信せず、時と場合によって使い分ける事が重要です( `ー´)ノ

その為にも、臨書(古典作品を模写して学ぶ事)や運筆練習に精力的に励まれる事が第一です。

それはさておきまして、今回の記事の元ネタ動画は、コチラから御覧下さいませ。↓↓

 

 

 

 

 

但し、概要欄でも御話ししている通り、過去に演劇をやっていたとは思えない程、師範の解説がかみっかみで非常に恐縮です(一一”)

 

それでも、元ネタ動画の方も、皆様のお役に立てましたら、高評価・チャンネル登録・コメントなども頂ければ、師範は非常に嬉しく思います(T_T)

 

 

そして、今回も最後まで御覧頂きまして、誠に有難う御座いました<m(__)m>

 

 

 

 

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