150時限目 毛筆:古典臨書・作品制作(記事版)

大澤流書道教室

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150時限目 毛筆:古典臨書・作品制作(記事版)

師範のつぶやき

2021/06/20 150時限目 毛筆:古典臨書・作品制作(記事版)

本日も、こうして御来訪下さり、誠に有難う御座います(*^▽^*)

以前の記事で、かな書道に於ける古典臨書作品や、自運作品を合計3作品程書き、作品制作のお話を致しました。

今回は、その作品制作の毛筆版、殊に古典臨書について焦点をしぼりお話申し上げます。

 

今回の記事や元ネタ動画を御覧になる事で、毛筆に於ける作品の書き方の一例がわかり、御自身の作品制作の参考になるかと思います!!(*^-^*)

但し、当教室では、古典臨書について学ばれるのは高校生や成人の生徒さんで、小中学生の生徒さん達は古典臨書については学びません。その為、古典について予習をしたい中学生の生徒さんや、既に古典臨書について学ばれているものの、理解がし難い高校生以上の生徒さん向けのお話となります。ですので、小学生の生徒さんや未就学児(保育園児・幼稚園児)達は、別な記事を御覧になる事をお勧め致します<m(__)m>

 

てな訳で、早速本題に入っていきましょう。下の画像を御覧下さい。

 

screenshot_20210618_163833

 

これは、「蘭亭叙」を臨書し、半折フルサイズに1行でまとめたものです。

先ず、墨つぎは、最初と「宇」で行い、最後まで書ききりました。

まぁ、今回は運良く墨がもってくれたから良かったですが、墨の残量が…な場合は、最後の「大」で、ほんの少し墨をついでも良いかもしれません。

「仰」のにんべんは逆筆で入っており、また画の太細を使い分ける事もまた、変化のある面白い作品を書く為のコツです。

後、「之」の最後の右ばらいなど、かすれさせたいところをかすれさせる事も、重要となります。

それから、古典臨書の場合は、「○○臨」と書きましょうφ(..)

後、古典臨書作品を書く場合は、原本をお持ちの生徒さんは、その原本で稽古しましょう。

何故なら、元来「古典臨書」とは、「古典作品を模写して、その特長や筆遣いなどについて学ぶ」事だからです。

以前にも語ったとは思いますが、重要な事ですから念の為。

続きまして、この作品を御覧下さい<m(__)m>

 

screenshot_20210618_164110

 

こちらは、「張猛龍碑」を臨書し、半折1/3横長サイズにまとめたものです。

先ず、「冬」は真ん中に進むに従って横幅がふくよか(?)な感じになっていますが、「夏」は逆に、真ん中の横幅が狭くなっています。

つまり、過去記事の「ペン字:向勢と背勢について」回で語りました、「向勢」と「背勢」の対比です。

それから、「温」や「清」に関しましては、「温」の最後の横画や「清」のさんずいの点など、ところどころ強く入ったところもあります。

これもまた、「張猛龍碑」の特長です。古典臨書する際は、こうした出典の特長を理解した上で、しっかり模写してその特長を表しましょう。

それから、さんずいにも変化を付けるのも、重要となります。

最後に、半折1/3縦長サイズに3行作品を書きましたので、それを御覧になって頂き、終わりにしようと思います。

 

screenshot_20210618_164205

 

…最後の作品は、字のサイズのバランスをミスってしまいました(泣)

皆様も、字のサイズの大小に変化を付けて書く為に上の字を大きく書かねばならない場合以外は、下が小さくなってしまわないように、字のサイズには御注意です。

後、今回は「門」、ではなくて「卿」で墨をついでいますが、これは墨の潤滑による立体感の演出を狙った為です。

それから、かすれた字も、作品を単調にしない為にも必要だからです。

後、この作品を書く為に使用した筆は半折用ではなく、半紙用の筆です。

何故なら、半折用の筆は大き過ぎて、今回のように大きくない用紙に多くの字を含む作品を書く(半折の横幅はそのまんまの紙に、3行以上の作品を書くなど)場合は、小回りが利かない為、不向きだからです。

このように、時と場合によって、筆記具を使い分ける事もまた、素晴らしい作品を書く為に必要な事となります。

それから、大きめな字の隣には少し小さめな字を配置するなど、同じようなサイズ、そして同じような字形の字が横に並ばないように工夫する事もまた、重要です。

 

但し、今回あげた書き方はあくまでも「ほんの一例」ですので、妄信せず、時と場合によって使い分ける事が重要です( `ー´)ノ

その為にも、臨書(古典作品を模写して学ぶ事)や運筆練習に精力的に励まれる事が第一です。

それはさておきまして、今回の記事の元ネタ動画は、コチラから御覧下さいませ。↓↓

 

 

但し、概要欄でも御話ししている通り、過去に演劇をやっていたとは思えない程、師範の解説がかみっかみで非常に恐縮です(一一”)

 

それでも、元ネタ動画の方も、皆様のお役に立てましたら、高評価・チャンネル登録・コメントなども頂ければ、師範は非常に嬉しく思います(T_T)

 

 

そして、今回も最後まで御覧頂きまして、誠に有難う御座いました<m(__)m>

 

 

 

 

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