168時限目 ペン字:草書についての研究(似て非なる字形)(前編)(記事版)

大澤流書道教室

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168時限目 ペン字:草書についての研究(似て非なる字形)(前編)(記事版)

師範のつぶやき

2021/07/08 168時限目 ペン字:草書についての研究(似て非なる字形)(前編)(記事版)

本日も、こうして御来訪下さり、誠に有難う御座います(*^▽^*)

 

以前、草書体になると字形が似てくる漢字の違いや書き方、字形についての草書について、前後編で語りました。

で、今回と次回で行う話は、そのペン字版で、尚且つ、毛筆編では取り扱わなかった漢字の草書の話だとお考え下さい。

 

今回の記事や次回の記事、元ネタ動画を御覧になる事で、紛らわしい字体の草書体がより正確に書けるようになり、漢字の書き方の運筆もよりスムーズになり、これらの漢字の草書体がより草書体らしく書けるようになりますよ!!(*^-^*)

それはさておきまして、当教室では、草書体を実際に書かれるのは高校生や成人の生徒さんで、小中学生の生徒さん達は草書体を学びません。その為、草書体について予習をしたい中学生の生徒さんや、既に草書体について学ばれているものの、理解がし難い高校生以上の生徒さん向けのお話となります。ですので、小学生や未就学児(保育園児・幼稚園児)の生徒さん達は、別な記事を御覧になる事をお勧め致します<m(__)m>

 

てな訳で、早速本題に入っていきましょう。

先ずは、下の画像を御覧下さい<m(__)m>

 

screenshot_20210629_160208

 

今回は、これら10パターンの間違い探しをして参ります(笑)

但し、今回あげた書き方はあくまでも「ほんの一例」ですので、妄信せず、時と場合によって使い分ける事です( `ー´)ノ

その為にも、臨書(古典作品を模写して学ぶ事)や運筆練習を精力的に励まれる事が第一です。

左上から、「不」と「示」、「友」と「發」、「呉」と「其」、「再」と「開」です。

中段の左から「無」と「豊」、「憂」と「夏」、「番」と「坐」、「官」と「間」です。

最下段の左側は「獨」と「狩」、右側は「段」と「数」です。

今回は、この10パターン20字について、御説明申し上げます。

 

screenshot_20210629_160220

 

先ず、「不」と「示」から入っていきましょう。

これは、縦画の斜め具合が異なります(「示」の方が、角度が急です)

また、左側の画の入り方や、はらい方も開始地点も違います(「示」の方は、2画目にかかっています

 

次に「友」と「發」です。

こちらは、頭が全然違いますね(笑)

そう、最初の点画の有無が、まず挙げられます。

 

「呉」と「其」に関しましては、縦画が直前の横画から突き出ているか否かが最大のポイントです。

また、最初が点画のようになっているか、完全に横画かの違いもあります。

 

「再」と「開」も、頭が違います。

つまり、「再」は横画なのに対し、「開」の方は点画の連続のようになっています。

因みに、これは部首「もんがまえ」の草書の字形ですから、このような字形になるのは当然でしょう。

 

続きまして、真ん中の段の8字について、解説していこうと思います。

 

screenshot_20210629_160229

 

先ずは、真ん中の一番左側の「無」と「豊」です。

これも、分かり易い一例と言えるでしょう。

真ん中の画が横画なっているか、曲線的にカーブしているかの違いです。

因みに、「豊」の左側に「ほねへん」が付けば、「」(「体」の旧字体)になります(笑)

 

続きまして、左から2番目の「憂」と「夏」です。

これも、下の横画の有無だけです(笑)

このような微妙な違いが大きな違いになったりしますので、草書を書いたり解読されたりする場合は、要注意です。

 

次は「番」と「坐」ですが、これはわかりにくいかと思います(-“-)

でも、最初の点画をよくよく見て下さい。

「番」は垂直におりてきて点画的にはねていますが、「坐」の方は横に伸び、そこからはねています(点画の連続のような現象が起こっています)

 

真ん中の一番右側は、「官」と「間」です。

これは、縦画が横画を突き抜けているか否かの違いがあります。

また、最後に「友」のような終わり方をしているか、「日」のように、内部に入って横画を少し伸ばし、終わっているかのちがいもあります。

 

では、最下段に移りまして、左側の「獨」と「狩」について見ていこうと思います。

これも、縦画が突き出ているか否かの違いがあります。

その違いを発生させているのが、「けものへん」から伸びてきた横画のはね方です。

 

最後に、右側の「段」と「数」です。

これは、結論から申し上げますと、「段数」です。

と言うのは、半ば冗談ですが、半ば正解です。

と申し上げますのも、へん(左側)の「あ」の3画目のまがる画のような部分の開始地点が微妙に異なり、また、右側のおれ方や終わり方も違います。

則ち、「段」はまがって終わりますが、「数」は左側にはらって終わります。

 

尚、異なる字形の草書の話は、次回にも後編的に続きます。

実は、この前編だけでも、2,000字を優に上回ってしまっています(苦笑)

その為、残る草書の字形につきましては、次回の記事で御説明申上げます。

因みに、今回の記事の元ネタ動画は、コチラから御覧下さいませ。↓↓

 

 

 

但し、概要欄でも御話ししている通り、過去に演劇をやっていたとは思えない程、師範の解説がかみっかみで非常に恐縮です(一一”)

 

それでも、元ネタ動画の方も、皆様のお役に立てましたら、高評価・チャンネル登録・コメントなども頂ければ、師範は非常に嬉しく思います(T_T)

 

 

そして、今回も最後まで御覧頂きまして、誠に有難う御座いました<m(__)m>

 

 

 

 

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